2017-05-28から1日間の記事一覧
草引きのやがて楽しく精の出る 亜紀子
花の宴 亜紀子 十二単こぞの襤褸より現るる 清掃隊往き来三分の花堤 鷹揚に鴉巣ごもる花のかげ 花の宴抜けて水鳴る五条川 かわほりも一さし舞へり花の月 山吹や林明るく水鳴れる 丸ひと日谷戸を離れぬ初音かな 灌仏の雨総身に老桜 櫛笄ひさぐ玻璃戸に花の冷…
休眠芽 亜紀子 植物には休眠芽という芽があることを知った。いったん形成された芽が、その後環境が生育に適さない時はそのままの状態で眠りに入る。何のことはない、私たちが普通に季語として使う冬芽も休眠芽である。乾期のあるところでは夏に休眠する夏芽…
選後鑑賞 亜紀子 竜天に登る碁点の瀬の響 片倉新吾 天に登り、雲凝らし、雨を呼ぶ竜。万物春動く気配を竜に託す想像上の季語であるが、作者は故郷山形の自然を今まさに肌身に感じているのだろう。最上川舟運にとっての難所碁点の瀬。岩走る雪解け水。草木は…
黄鶲の夕日まみれの歌つづく 星眠 (青葉木菟より) 暮れやらぬ六月の林で、黄鶲の歌。己の声に酔うように。 喉から胸元の橙色も夕日に溶ける。 (亜紀子・脚注)