2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧
屋のうちの梅雨のきざしの暗さかな 亜紀子
歩きつつ日傘の下で考へる 亜紀子
朝風に子を呼ぶ声音四十雀 亜紀子
朝風に子を呼ぶ声音四十雀 亜紀子
黄金週間 亜紀子 風湧くや喜び走る花の塵 花圃あれば虻蜂のごと花圃に寄る 初蝶や合はぬ門扉の右ひだり ラジオから昭和歌謡や花ぐもり 花御堂解きて二日の雪降れり 尻ちよいと上げて行きしは春の鵙 雪柳ほろほろこぼる水車小屋 楠落葉彫漆の色重ねをり 白熱…
物真似椋鳥 亜紀子 いつもの買物に出ようとズックをつっかけて戸を開けると、聞き慣れぬ鳥の声がした。木々は芽を開き、草は丈を伸ばし、あたり一面俄に緑がちになっている。不意に、おおかたの植物が緑色を呈しているのは何故かと不思議な気持ちがしてきた…
選後鑑賞 亜紀子 春耕や畑に湧く石拾ひつつ 関澤澄子 鍬を入れるたび、ごろた石の出てくる痩せ畑。これは何処の景色だろうか、いろいろと状況を想像してみたくなる。いずれにしても農作業開始の季節はきつい労働の始まりの時。しかしどこか喜びの声が聞えて…
形ばかり大きく甘えのすりの子 星眠 (テーブルの下により) 山形と題する十三句の中から。さみだれの最上川下り、見かけは鷹らしくなった幼鳥。他に、 笹五位も不漁か雨の船下り 梅雨を来て熱し碁点の打たせ湯は (脚注・亜紀子)
傾ぎゐしぎぼしが雨に花上ぐる ひと日ひと日滴のやうに若葉雨 亜紀子
世に疎く狭庭緑の塞となる 亜紀子
ありがたく新茶いただく今日の無事 亜紀子
いちはやく開くあぢさゐ真白なる 甘き香やあふちの花はいづくへに 亜紀子
あまちや咲く錆色の良き葉のうへに 亜紀子
枯死したるはずのはまごう芽を吹きぬ 亜紀子
頭を高くならべ筍青二才 亜紀子
巣を狙ふ鴉に椋鳥のスクランブル 亜紀子
大仕事したかに一つ蚊を打ちて 亜紀子
風連れて若葉の並木選み行く 亜紀子
褪せもせで日ごとに積もる薔薇の塵 亜紀子
夏暁や雀も猫も屋根に出て 亜紀子
薔薇百花咲かせ主の寡黙なる 亜紀子
齧りしは誰か真つ赤な蛇苺 亜紀子
日々の一喜一憂走り梅雨 亜紀子
ひとつづつ思ひ出灯る栃の花 宴果つる五月の夕日裾を引き 誰かれの一人に戻る夕永し 東京の不思議緑の釣堀は 亜紀子
楤の芽にあらず独活の芽の天麩羅ヨ 亜紀子
水浴びておほいに笑ふ八手の葉 亜紀子
腹くくり帰らぬ鴨か芦の角 亜紀子
往き還りアカシア香る池の径 亜紀子
失はれし島の記憶よ初蚊出づ 亜紀子
ぬきんでて風に祝がるる樟若葉 亜紀子